7月28日に「将棋日本シリーズ四国大会」が行われるということで、香川県高松市まで観戦に行ってきました。
このイベントは、小学生が低学年・高学年の部に分かれて予選に参加し、決勝に進んだ子供は羽織・袴を着てステージ上で対局する「テーブルマークこども大会」と、タイトルホルダーと賞金ランキング上位者の中から選抜された12名のトッププロ棋士が大勢の観客の目の前で対局するという「プロ公式戦」で構成され、全国各地で行われます。
将棋日本シリーズ JTプロ公式戦本日は一回戦第四局、
深浦康市九段対木村一基八段の対局です。
「番勝負は恋愛に似ている」などとユニークな発言をされたり、冷静沈着な表の顔とは裏腹に胸に秘めた情熱はすごい、というエピソードに触れた観戦記を読んで以来、私は深浦先生の大ファンになりました。
今日は深浦先生を生で見るチャンス

ということで朝早く大阪を出発し、
入場開始時刻の30分前に到着したので、前から4列目という好位置に座ることができました

対局開始まで時間があるので会場の外をウロウロしていると、スーツ姿の深浦先生が目の前をスーッと通り過ぎていきました。
初めて生で見た深浦先生!あまりにも突然すぎて驚いたので、私は固まってしまいました

すると、落ち着く暇もなく今度は木村先生がスーツ姿でこちらにやって来るではありませんか!
とりあえず息を整え、近づいてこられた瞬間に「木村先生、頑張ってくださーい

」と大きく手を振りました。
いきなり声をかけられ、木村先生は少し面食らった様子でしたが、にこやかに会釈してくださり、大感激

今日は深浦先生を全面的に応援する気で来たのですが、木村先生も素敵~と浮気心が(笑)
にやにやしながらステージ前の席に戻ると、司会の女性が出てきて、イベントの始まりを告げます。
深浦先生と木村先生が登場!満員の客席から大拍手で迎えられます

今日の対局に向け、意気込みを語る両対局者

そして今日の大盤解説を担当する、豊川孝弘先生と上田初美先生も登場。
豊川先生は解説中にダジャレを連発するのが有名で、今日はダジャレを何発かますか、それも楽しみです


プロ棋士の対局の前に、まずは小学生の決勝が行われました。
低学年の子も高学年の子も、羽織・袴を着て七五三のようで、とってもかわいらしいのですが
さすがに決勝に勝ち進むだけあって、賢そうな顔立ちをしていますね

決勝戦の内容も、大人顔負けの高度で難しい将棋でした。
低学年の部は3年生の澤村くんが、高学年の部は5年生の日野くんが勝ちました。
2人ともプロ棋士目指して奨励会に入るのかな?これからも将棋と勉強を両立して、頑張ってほしいです。

さてさて今度はプロ棋士のお2人が和服に着替えて登場。

振り駒を見守るお2人。先手は木村先生に決まりました。

駒を並べて対局の始まりです。居飛車党の両者の戦形は「横歩取り」となりました。

対局中には大盤で駒を動かしながら、豊川先生と上田先生が、指した手の意味や今後の展開などを解説してくださるのですが、豊川先生のダジャレが炸裂し、会場も大爆笑。
覚えているダジャレを挙げると、
・(もうどうにでもしてくれと)アジの開き直り
・(攻めが)どうにもとまらない by山本リンダ
・俗にいうサンタクロース(次の手が3択)
・ここでホットケーキなら(放っておくと)などなど、本当に愉快な先生です。
対局の方は、定跡をなぞる序盤から、木村先生の新手が出た中盤を経て、寄せ合いの終盤へ。
脳味噌フル回転で、だんだん顔と耳が赤くなる深浦先生。
汗を手ぬぐいで拭き拭き、唇をとがらせて考える木村先生。
結果は132手で、後手の深浦先生の勝利

(詳しい解説はJT杯のホームページをご覧ください)
大盤の前で対局を振り返ります。
豊川先生「木村先生は最後5手詰を逃したのではないですか?」
木村先生「え~あ~」
深浦先生「詰みがあるのは分かっていました」
木村先生「そうか・・・5手詰がわからないようだったらダメですね」と、しきりにぼやいておられました


真っ赤なお顔の深浦先生と、汗びっしょりの木村先生。お疲れ様でした。

対局終了後は、待ちに待った抽選会の当選者発表です。

封じ手予想クイズは外してしまったのですが、対局者の直筆サイン入り将棋盤は全員に当たるチャンスがあります。
深浦先生が引き当てた番号は・・・「
462」
なんと私の番号は「
463」で、1番違い!
非常に残念でしたが、運を貯めたということで、次回に期待します。
イベントの最後には、勝利した深浦先生が会場出口で観客全員を握手でお見送りしてくれます。
(何を隠そう私の本日最大の目的は、深浦先生と握手すること)
握手する際には、深浦先生に思いの丈をぶつけました。
私「順位戦頑張ってください、A級に絶対残留してください

」
深浦先生「何としてでも頑張ります」と笑顔で私の手を強く握ってくださいました

はーーーーはるばる香川まで行って良かった

二回戦では、9月29日に仙台で、深浦先生と羽生善治先生が対局されます。
好カードなので観戦に行きたいけど、仙台はちょっと遠いなぁ・・・(^^;)